風が吹くとまだまだ冷たく感じる。
しかし三月という響きに魅せられるのが”春”ということだろう。
暖かそうな陽の光に誘われ外へ出る・・・
数日前よりも誘われる回数が増える。
陽の光の中に花の香りがどこからかしてくる・・・
花の香りはどこからかと数日前よりも少し遠くまで歩を進める。
春の花を見つけると他にはないかと探し始める・・・
冬の草や木々の中にチラリと春色を見つけると歩みを早めて行く。
しかし今日は冷たい風が吹いている・・・
軽やかになったはずの歩みが少々重くゆっくりになる。
音楽用語では「歩くような速さで」とあるアンダンテ。
一人一人の歩く速さは様々であり戸惑いを感じる表記である。
そして更に”春の歩み”は日々違う。
あらためて音楽とは”感じるブレスで変わるもの”と学んだ今春。
あらためて”学び”とはあたりまえの中にあるものと学んだ今春。
あらためて一つ一つが貴重なものに感じる今春。
今の私のアンダンテは、
喜び溢れた少々早めのアンダンテのようである。
優雅な月よ
~ 3つのアリエッタ ~
Vaga luna,che inargenti
queste rive e questi fiori
ed inspiri agli elementi
il linguaggio dell’amor;
testimonio or sei tu sola
del mio fervido desir,
ed a lei che m’innamora
conta i palpiti e i sospir.
Dille pur che lontananza
il mio duol non puo lenir,
che se nutro una speranza,
ella e sol nell’avvenir.
Dille pur che giorno e sera
conto l’ore del dolor,
che una speme lusinghiera
mi conforta nell’amor.
Vaga luna,che inargenti ~ Tre Ariette ~
Bellini
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