12月:モミの木

 

 

 

 

クリスマスの月となりました。
我が家のお庭にある”モミの木”にクリスマスの飾りをしました。
まだ2年目の小さな小さなモミの木。膝をついて飾り付けです。
今年のクリスマスは一つの思い出が頭を巡ります。

華やかなモミの木、
きらびやかなモミの木、
まばゆいばかりのモミの木、
様々なクリスマスのモミの木を見て来ましたが、私の心に深くある”モミの木”・・・。

1999年から2000年になる年の12月中旬から1月中旬まで、私はイスラエルのキブツにある素晴らしいホテルに滞在しました。
高台にあるホテルでしたので、目の下にはイスラエルの街々が広がっていました。
煌びやかさや華やかさはありませんが、何とも言えない静けさと暖かさを非常に感じました。これは今でもあの時にしか感じたことがない感覚です。

1ヶ月という時間は旅行というよりも生活を近く感じました。
目にする景色、触れ合う心、口にする食事・・・
一瞬一瞬が心に響く時でした。
冬空も街並みも石色、ベージュ色・・・
イスラム教の祈りの時間にはあちこちから煙が上がり、香りが漂い、民族的な音が鳴り始めます。
そして夕方4時になると街中に一曲の音楽が流れます。
毎日流れる曲・・・なんと「赤とんぼ」が流れるではありませんか!
この曲には驚きしかありませんでした。
イスラエルの方と話しましたら、歌詞があることも日本の曲とも知らないようで、彼らも驚いていました。
あるコンサートの後、私が皆の前で歌うと、深いため息が拍手がわりでした。

1ヶ月の間、一人の時間を満喫することが出来た素晴らしい時間は、私の心をいろいろな意味で充実と成長をさせてくれました。
滞在のホテルのロビーに大きな大きなクリスマスツリーがありました。
飾り付けに派手さなどは無く、非常に厳かでありました。

今のイスラエルは悲しみの中にあります。
あの素晴らしいキブツの街、人々・・・。
考えるだけで心苦しくなります。
我が家の”モミの木”が見上げるようになる頃、私たちはどのような生活をしているのでしょうか・・・。
世界、日本、人々の心が平和でありますように。
メリークリスマス。

 

 

赤とんぼ

作詞:三木 露風
作曲:山田 耕筰

 

夕焼け小焼けの 赤とんぼ
負われて 見たのは
いつの日か

山の畑の 桑の実を
小かごに摘んだは
まぼろしか

十五でねえやは 嫁に行き
お里の 便りも
絶え果てた

夕焼け小焼けの 赤とんぼ
とまっているよ
竿の先

 

 

→ NATSUKO KANKE

→ KANKE GRAND 日光

→ 音楽教室 | 森の茶屋・菅家亭 | 創作工房

→ NATSUKO KANKE HISTORY

 

 

Photo / Copyright(C)OFFICE KANKE. All Rights Reserved.
Image Credit With Copyright.